転勤で地方支所にやってきた清崎。 
ある日、酔って車道に飛び出した清崎を救ったのは、
近所の小料理店で働く料理人の蒼だった。
その清崎の口から出た言葉は「死ねなかった…」 
清崎の転勤には、何か事情があるらしいのだが…。

2人の運命が交わるとき、希望の光が差す。

静かな海辺にたたずむ洋館、松風荘。

そこはかつてホテル王と呼ばれた男が、画家をしていた長男の為に建てた別荘だという。

臨時雇いの使用人として松風荘にやってきた一(はじめ)は、若き2代目当主・凛太郎の全く人を寄せ付けない態度に戸惑うこととなる。

今は亡き父と兄との思い出が詰まったこの洋館で、凛太郎は果たして何を想うのか。

静かな愛と秘密の詰まった、切ない大正浪漫。

病理医として働く久坂の小さな秘密は、週末に歳下の恋人・藤成に絵本の読み聞かせをしてもらうこと。市立図書館の司書をする藤成が、入院中の子ども達に読み聞かせをしていたのをきっかけに、ふたりは出会ったのだった。

藤成は恋人としての関係を進めたいが、「もう少し時間をかけたいんだ」とはぐらかすばかりの久坂。

ふたりの関係は本当に「恋愛」なのか？

久坂が拒み続ける本当の理由とは…？

「僕のお父さんはお母さんを殺した」
残酷な過去に翻弄されつつもなおまっすぐに生きる兄弟、陸生と民緒。それぞれに芽生えた小さな恋が、ふたりの世界を徐々に開いていく…。

社会の隙間から、零れ落ちそうに暮らすサバトラ。

偶然の出会いから、彼に食事を奢るようになる土屋。

優しさと強がりが入りまじり、近づいては離れ、離れては近づくふたりの物語。

転勤で地方支所にやってきた清崎。 
その近所の定食屋の料理人、蒼。 
ある日、酔って車道に飛び出した清崎を 偶然通りがかった蒼が救う。 その清崎の口から出た言葉は 

「死ねなかった…」 

本社時代の清崎の物語。
「うちのエース」と同僚一押しの若手・茅原が清崎の元へ移ってくる。およそエースには見えない茅原だが、
清崎の仕事に憧れて入社してきたと、意気込みだけは充分。

いつものように清崎が蒼の店を訪れると、
扉に無数の張り紙が。店の前には、人相の悪い男たちがたむろしていて、近づくことすらでき無い。
いったい「かがの」に何が…。

蒼の家の庭先で、野菜作りを始めた清崎。
おだやかな季節が過ぎてゆき、二人の距離もだんだんと縮まってゆく。

初めて清崎のアパートに訪れた蒼。
その手に握られていたのはあの日のピアスだった。
やがて蒼の夢を知った清崎はある決断をする。

​運命の終着駅となる完結編。

夏のある定休日。

​2人のほのぼの甘い日常生活。

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